子育てチェックシート
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31.教えている時、子供が気が散ったらすぐ怒りませんか?
子供は気が散るものです。
ある程度は我慢して見守りましょう。
怒ることは逆効果です。
気の散りようがあまりにひどい場合は、何か正当な理由があるかもしれません。
いらだちを押さえ、何を考えているのか聞いてください。
全く勉強に身が入らない、眠たいという場合は、勉強する必要はありません。
かえって、だらだら勉強する習慣がついてしまいます。見極めてください。
「頭が冴えている」ことが、短い時間であっても効果があるのです。
32.子供が問題がなかなかできない時、「そんな問題できないの」とイライラした言葉を言いませんか?
このような言葉は百害あって一利なしです。
子供をせきたてるより、まず自分のいらだちを押さえてください。
なかなか問題が解けない時は、ひとまず問題から離れさせます。
子供に確実できるものに取り組ませ、頭を切り替えさせます。
そうして簡単な類題を通じて自信がついてから、もう一度チャレンジさせましょう。
33.子供の質問に知ったふりをしていませんか?
知らない時は正直に「知らない」と答えましょう。
子供には、「親も知らないことがある」ことを知ることも必要です。
子供に「調べてわかったら教えて」と頼みます。
子供は、調べた結果を得意顔で教えるでしょう。
そして、親が素直に驚き感心したらいいのです。
子供はどんなに嬉しいでしょう。
子供は「親孝行」なのです。
親孝行したいために、勉強に意味を見いだす子供もいるのです。
あとがき
私は、中学進学塾で20年間勤務してきました。その間、関西と首都圏の保護者、子供たちの相談を数多く受けてきました。
親が良かれとしたことが、望んだ結果と逆になったり、子供の成績が下降したりして、親を悩ませます。こうした事態は特に、子供の自我が芽生える小学4、5年生の頃に起きます。
そしてこの時期に大きな影響を及ぼすのが、幼児期、小学低学年の時期の子育てです。しかし大半の保護者は、このことに気づいていません。小学高学年の難しい時期を大過なくすごすためにも、幼児期、小学低学年期の子育てはとても重要です。
この本には、幼児期、小学低学年期の子育てにおいて、特に大切なことが書かれています。
この本は、問いのページと、空白のページと、答えのページから出来ています。
問いのページには、私が保護者に気づいて頂きたいこと、答えのページには、私が伝えたいことが書かれています。間の空白のページは、問いかけに立ち止まって下さい、そしてご自分で考え、気づいて下さいという、私の願いが込められています。
また、この本には子供の絵が描かれています。
子供は皆、待ち望んで生まれた子供です。子育てに悩んだとき、是非、自分の子供が生まれたときの喜びを思い出して下さい。子供の絵は、その手助けになるように願いながら描きました。
この子育てチェックシートが、日々の生活の中で生かされ、生き続けることを願っています。
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